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アチャー(漬物)

今住んでいる部屋のオーナーが替わり、来年引っ越しをすることになった。新しいオーナーのお母様がここに住みたいとのことなのだが、ありがたいことに契約満了月まで待ってくれるという。

前のオーナーはとてもいい人で、何かにつけて私たちの面倒をみてくれた。契約上では、小さな修理は私たちが支払いをすることになっているのに、「いいから、いいから」とポケットマネーを出してくれたり、シンクが壊れて台所が使えなくなったときに、仕事を抜け出してランチを届けてくれたり。今回も、私たちが契約途中で追い出されることのないようにと、新しいオーナーに掛け合ってくれたらしい。その彼女が「本当にいい人よ」というだけあって、今回のオーナーもとても親切で誠実そうな人たちだ。

「まずは食事を!」とローカル料理店での夕食に誘ってくださったのだが、これがとても楽しい食事会だった。オーナーは、シンガポーリアンには珍しく料理好きな男性で、和食も作るというのにはびっくり。「外食は脂っこくてね。家で作ったほうがおいしい」なんて、まるで日本人みたいなことを言う。そんな息子さんを持つお母様は言わずもがなで、魚がおいしいウエットマーケット、質のよい乾物が買えるお店、料理の作り方など、ローカルならではの情報をたくさん教えてくださる。そして、帰りにいただいた手作りアチャーのおいしいこと!
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アチャー(ACAR)は一種の漬物で、プラナカン料理のひとつ。インド料理にアチャールという漬物があり、名前からしてその影響を受けていると思うのだが、定かではない。酸味、甘味、辛味、ゴマやピーナッツの味が複雑に絡んだ、伝統的でありながら“ハイカラ”な味の漬物だ。野菜の歯ごたえがよいのは、天日干しして酢でゆでるからだとどこかで読んだことがある。

引っ越しはちょっと面倒だけど、こんな人&味との出会いには感謝!
by xizi62 | 2009-12-16 13:33 | その他の家庭料理

東京とシンガポールのだいどころで


by 高島系子