2013年 12月 14日

ベジサンドが好きだった

またまた食べものの温度の話。

先日、カフェでベジサンドを頼んだら、パンも野菜も冷たくて、なんだか寒々しい気持ちになってしまった。ああ、だから日本ではあまりベジサンドを食べなかったのだなあ、と思い出す。冷蔵庫から出したばかりの新鮮野菜、おいしいはずなのだけど、この季節は少々つらい。
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こちらは、ボランティアガイドをしていたアジア文明博物館近くのカフェでよく頼んたベジサンド。ベジといってもチーズが程よく入っている(シンガポールは乳製品OKのベジタリアンが多いため)。野菜も、グリルしたズッキーニやナス、パプリカ、そしてルッコラがたっぷり。日本ではありそうにないサンドウィッチだ。冷たくもなく、熱くもなく、ちょうどいい感じ。

常夏のシンガポールには、常温という食文化があり、それがとても気に入っていたのはここここにも書いた通り。さて、四季のある日本では?夏には冷たいもの、冬には温かいもの、それがいいのだろうか。続きは次の記事で。






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by xizi62 | 2013-12-14 18:44 | 食べものの温度 | Comments(0)
2012年 10月 06日

食べものの温度を測ってみる

この1ヶ月、温度計でいろいろな食べものの「ぬるさ」をチェックしている私である。ちょうどよいと感じたみそ汁の温度は60度。55度でも「ぬるい」とは感じない。70度以上だと「熱い」。75度は「やけどする!」という感覚だ。例えばこの温度のコーヒーが、ラテの泡の中から出てくるのは、私にとってはつらい。

ただの水でも実験。室温の水は当然ながら28−30度くらい。ぬるめだけれど、明らかに水だ。36度になると水か湯か分からなくなり、40度は完全に湯と認識。50度以上あれば「温かい飲み物」になる感じ(なんとも感覚的な表現で申し訳ない)。なーんだ、基準は結局「人肌」なんだ・・と、当たり前といえば当たり前のことに気づく。口の中だけが特別に熱さに強いわけではないのだ。
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そういえば、帰国時にシュークリーム食べたさに寄った代官山のケーキ屋さんでは、種類によって温度を微妙に変えていて、なるほど!と感動。確かに、ケーキほど温度で食感や味わいが変わる食べものはないかもしれない。
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by xizi62 | 2012-10-06 16:19 | 食べものの温度 | Comments(2)
2012年 08月 05日

ぬるいのが好き

一時帰国中。日本のごはんを満喫する毎日。すっと胃におさまる料理が多くてうれしい。なのに、ときどき辛いものが食べたくなったり、インディカ米の香りが恋しくなったりするのには自分でもびっくり。胃は日本仕様、でも舌はすっかりシンガポールの食生活になじんだのだなあ、と感慨深い。

もうひとつ、あれ?と思ったのが、食べものの温度に対する感覚。日本にいると冷たいものを口にする機会が多い、というのは毎年感じていることだけど、今年気がついたのは、舌をやけどする確率も高いということ。みそ汁もコーヒーもまさに熱々。日本に住んでいたころは、そこに違和感などなかったのだが、シンガポールの「ぬるい」生活に慣れると、冷たすぎるものや熱すぎるものは、なんだか刺激が強いなあと感じてしまう。
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コーヒーは、ふうふうと一生懸命息を吹きかけなくても飲める程度。ジュースは冷えてはいるが、氷は入っていないことのほうが多い。インド料理のように手で食べるものは、限りなく常温に近い。いつの間にか、それが当たり前になり、今では家のごはんも冷めることを気にしなくなってしまったほど。この習慣を日本に持ち帰る勇気はさすがにないが、熱帯に住んでいる限り、この「ぬるさ」はきわめて快適だ。

料理によって、そして季節によって、料理の温度を変える。そういう繊細さをもっている日本人だからこそ、「熱いものは熱く、冷たいものは冷たく」にこだわってきたのだと思う。でも、過度の熱さ・冷たさは、ある意味辛味と同じ刺激物、という気がする。適度に、例えばスパイスのごとく使いこなすのがよいと思うのだが。

・・と、いろいろな友人に話しているのだが、今のところ「体にはいいかもね」くらいの反応で、諸手を上げての賛成票はなし(笑)そういうものかもしれないなあ。
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by xizi62 | 2012-08-05 22:52 | 食べものの温度 | Comments(2)
2008年 12月 15日

ウォームウォーター

シンガポールに来て、最初に感動したこと。それは、たいていのレストランやカフェで「ウォームウォーター」を出してくれることだった。

日本のように、無料の水を出す国も珍しいけれど、温かい水が出てくるところはもっと珍しい。しかも、ふつうのグラスで出てくるので、最初は驚く。生ぬるい水なんて飲めるかい!と思う人もいるだろう。でもこれは、シンガポールには中医学の知恵が生きている、ということなのだ。

中医学には、「冷たいものは脾胃(消化器)の機能を低下させる」という考え方がある。特に、食事の前に冷たい水を飲むことは、食べものを受け入れようとしている胃の動きをわざわざ鈍くさせるようなもの、と考える。ある意味、食いしん坊の知恵ともいえるかも。けれども、冷蔵庫が普及し、生活の欧米化が進んだ最近の中国では、不必要なまでに冷やしたビールや水に出合うことも多く、ちょっと寂しく思っていたところだった。

もちろん、シンガポールでも、ウォームウォーターを頼む人ばかりではない。けれど、水を頼んだときに「冷たい水?温かい水?」と聞いてくれるだけでうれしいのだ。今は、お湯を水で割っているところが多いが、要するにウォームウォーターとは「常温の水」という意味なのだと思う。ホットではなくウォームというところが南国らしい。
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暑いところでは、体の熱をとりのぞく対策も必要。でも、冷たいものでなければ体にこもった熱をさませないわけではない。クールダウンが必要なら、そういう作用をもつ薬茶を常温で飲む。それで十分。こちらでは、あちこちに涼茶(りゃんちゃ)やさんがあって、手作りの薬茶を「常温」で売っている。砂糖がたっぷり入っているのには閉口するけれど。

冷たいものを嫌う習慣は、他にもいろいろなところで出合う。そこかしこで温かいお惣菜が買えるし、温かいデザートもたくさんある。スターバックスのような店でベーグルひとつ頼んだとしても、必ずトースターで温めてくれる。もちろん、アイスクリームも氷菓子もあるのだけれど、これはあくまで「お楽しみ」ということなのだと思う。若い層は、そこまで意識していないだろうけれど。これはどこの国でも同じかな。日本だって、沖縄のおばあは「私は熱いお茶ちょうだいねー」と言ってるもの。

蒸し暑いときに冷たいものばかりをとっていると、だんだんと湿邪(よぶんな水分)がたまり、体が重く、だるくなってくる。当然食欲もなくなる。温かい水や食べものは、暑さでばてないように体を守る知恵なのだとつくづく思う。
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by xizi62 | 2008-12-15 17:51 | 食べものの温度 | Comments(2)