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きりたんぽ鍋

ブログを公開して、半年経った。コメントもトラバも不可の無愛想なブログなのに、見に来てくださる方は案外多い。うれしいことです。

「もっと頻繁に更新して!」とよく言われるし、自分でも月に2〜3度の日記ってどうよ?と思うのだけれど、これ以上のペースはたぶん無理。私とて、いつもいつもごはんのことだけを考えているわけではないし(それでも1日の半分は考えているような気もする)、「作る&食べる」が「撮る&書く」とつながらない日もある。そしてなにより、「衝動」をたいせつにしたいと思っている。

これは、料理についても言えること。衝動が起こったとき、つまり、体が勝手に動いているときほど、アイデアも浮かびやすい。机の上でレシピは考えられない。私の場合。

それと、もうひとつ心に決めていることがある。「その季節以外のレシピは作らない」とということ。雑誌の仕事などでは、季節先取りの料理を考えなくてはいけないけれど、ブログやワークショップではそれはやらないつもり。季節に応じて体も変化し、必要な(欲する)食べものも違ってくる、というのが薬膳の基本だし、実際にそのことを実感してもいる。冬にスイカ、夏におもちとか食べたくないもの。
きりたんぽ鍋_f0003871_1323489.jpg

というわけで、今日は冬にふさわしい料理。秋田のきりたんぽ鍋。去年の冬に出張で秋田に行ったとき、ご一緒した方の実家でいただいたきりたんぽ鍋が、しみじみおいしかったのだ。庭で鶏をしめるところから始まる料理。体が芯から温まる味……。
一緒に出されたなますがまたいい。「なんとなく合う気がしてね」と同行者のお母様(80歳)はおっしゃっていたが、これぞまさに「中医学ごはん」。脂の乗った地鶏の鍋を、大根がいい具合に消化してくれる。その土地、その季節の暮らしをたいせつにしていれば、知恵は自然に体の中から湧いてくるのだということを教えていただいた気がする。
東京は秋田ほど寒くないから、スープはちょっぴりあっさりめ。なますは柚子酵母と塩、しょうゆで。
by xizi62 | 2008-01-28 13:24 | 中医学ごはん&薬膳

東京とシンガポールのだいどころで


by 高島系子