人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「子ども料理科学教室」のこと

私のごはんづくりは、「材料はすべて適宜」が信条で、計量スプーンはめったに使わない。だから、味見は必須。たとえば、炊き込みごはんは炊く前の汁を味見する。煮物は最初と中盤に、だし巻き卵は調味料と合わせた段階の味をチェック。どのくらいの味ならOKなのかは、何度か作るうちに分かってくる。
もちろん、最初からそうしていたわけではなく、料理の本と首っ引きで作っていたときもあった。それはそれで楽しいのだけれど、毎日は苦痛。日々のごはんは、やっぱり手間入らずじゃないとね。
味見をするのには、もうひとつ理由がある。夏と冬ではカラダが違うので、欲する塩気も甘味も違ってくるはず。その「体の声」を聴きながら料理するのが、また楽しいのだ(もちろん、味覚は体調によっても左右されるわけで、私の体の声によって作った料理が他の人にとってもよいかどうかは微妙なのだけれど……)。

日々、自分の舌だけで料理していると、ふと疑問に思うことが出てきたりもする。例えば、青菜をゆでるときに、塩をひとつまみ入れるのと入れないのとでは、何がどう違ってくるのか?とか。あく抜きによって、栄養やうまみはどのくらい失われるのか?とか。そういう「なぜ?」が知りたくて参加しているのが、「食の総合科学勉強会」という活動。メインは「子ども料理科学教室」という実験教室なのだけれど、その企画のためにあれこれ調べ、他のメンバーと話し合うこと自体がものすごく楽しい。子ども料理科学教室は、今まで「だしのうまみ」「野菜の甘味」「調理器具」などをテーマに行ってきたのだが、その中でもいちばん気に入っているのが「発酵」について。
「子ども料理科学教室」のこと_f0003871_13244519.jpg

というわけで、今日の写真はかぶ酵母。果物に比べれば甘味も少ないのに、かぶは驚くほど発酵しやすい。だから漬けものに向いているんだろうな。

食の総合科学勉強会、「科学で迫る食育」みたいなテーマでアースディにもブースを出す予定。20日は私も店番してます。発酵食品の酵母や乳酸菌も顕微鏡でのぞけます。その他いろいろ企画中。
by xizi62 | 2008-04-11 10:07 | 子ども料理科学教室

東京とシンガポールのだいどころで


by 高島系子